セラミックアート展「ふたりのねこの先生〜大佛次郎愛蔵品・河村目呂二作”猫あんか”」(愛知瀬戸)
「鞍馬天狗」「天皇の世紀」などで知られる作家・大佛次郎は大の猫好きで、横浜の大佛次郎記念館には猫グッズコレクションが収蔵されている。その中のひとつ「猫あんか」は、やはり愛猫家で「ねこの先生」と呼ばれた芸術家・河村目呂二が1926年(大正15年)に制作、東京銀座松屋で販売したという記録が残っている。大佛は出版関係の知人の仲立ちで入手したらしい。かなり大ぶりで背中の蓋を開けて炭をおこし、手あぶりとして用いる実用品ながら、目呂二の観察眼と猫への愛情があふれる逸品。
今回のセラミックアート展では、大佛次郎記念館と目呂二ライブラリィの協力をいただき、この「猫あんか」を復刻制作した。